平成27年経済学

円安と円高による輸出入への価格の影響 | 経済H27-9

第9問 日本銀行「企業物価指数」では円ベースの輸出入物価指数が公表されている。この統計を利用するためにも、ここで為替レートの変化と物価の動きとの関係を考えてみたい。

自国を日本、外国をアメリカとして、為替レートと輸出財・輸入財価格との関係に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 円高にあわせて、ある輸入財の円価格が引き上げられれば、その輸入財のドル価格は一定に保たれている。

イ 円高にかかわらず、ある輸出財のドル価格を一定に保つためには、その輸出財の円価格を引き上げなくてはならない。

ウ 円安にあわせて、ある輸入財のドル価格が引き上げられれば、その輸入財の円価格は一定に保たれる。

エ 円安にかかわらず、ある輸出財の円価格が一定に保たれれば、その輸出財のドル価格は低下する。

購買力平価説

購買力平価説を調べる必要がありますが、その前に「平価」って何だろうという事です。コトバンクによると、「普通どおりの値段。有価証券の価格がそこに記してある金額に等しいこと。」という意味とのこと。ぴったりその価格と覚えておきましょう。

さて、購買力平価説には、絶対的購買力平価説と相対的購買力平価説の2つの説があります。

コーヒー1杯100円とします。同じコーヒーがアメリカでは1ドルだとします。そうすると、買う国(場所)は違うけれども、1杯のコーヒーを買うための価値として、1ドル出しても買えるし100円出しても買えるわけだから、この1ドルと100円はぴったり同じ価値と言えるよね。

つまり、為替レートを決めるときには「物」を買うための貨幣の購買力を基準にしたらいいよね、という説が、絶対的購買力平価説です。

ただ、実際には「物」はコーヒーだけではなくあらゆる物やサービスがあり、それらが自由に貿易される状況でなければ比較ができません。

そこで出てくるもう一つの考え方が、相対的購買力平価説です。
相対的購買力平価説は、為替レートは二国間の物価上昇率に連動して決まるという説です。正常な自由貿易が行われている時点での為替レートを基準として、そこから両国の物価変化によって為替レートを変動させるというもの。

1ドル100円を基準レートとして、日本の物価が2%上昇し、米国の物価が4%上昇しているとします。すると、100X102/104=98円となります。

日本の相対的購買力平価=基準時点の為替相場×日本の物価指数÷アメリカの物価指数 という式になります。

エが正解となります。