基本は最後に入り最後に出る
お客様の来客や上司の案内、お付き合い先への訪問など、移動するときは新入社員の腕の見せどころ。
さて、様々なケースに応じて対応を変えましょう。でも基本は1つ、出入りは最後です。
エレベーターの案内
エレベーターは最初に入ってボタンを押します。「最後に入るのでは?」と思ったあなたに説明します。エレベーターに入った時に、同時に手でドアが閉まらないように押さえます。手でドアを押さえている間は、まだ外にいる扱いです。全員がエレベーターに入るまでドアを手で抑えつつ「開」ボタンを押し続けましょう。そして全員が入ったら、あなたの手が最後にエレベーターに入り、階を押します。
目的の階に到着したら、全員が出るまで「開」ボタンを押しながら手でドアを押さえ、あなたが最後に出て行くのです。
部屋のドアを開ける時
部屋のドアが内開きであろうが外開きであろうが、あなたの行うべき作業は同じです。ドアをあなたが開け、ドアのノブを持ったまま、「どうぞ」と声をかけ、部屋の中に招き入れ、入室を確認したら出来る限りそっとドアを閉める。ドアノブを持っている間はまだ部屋には入っていない扱いになります。
車に乗り込む時
車の出入りも当然順番があり、新入社員は最後です。車のドアを開け、来客や上司を通し、最後にドアを閉め、自分が乗り込みます。タクシーでも同様です。ただしタクシーは呼び止める必要がありますので、それも新入社員が行います。タクシーを呼び止め、目的地を告げ、ドアを押さえ、来客を乗せ、ドアを閉め、自分が助手席側へ乗り込みます。必要に応じて道案内も行います。
さて、降りる時は「開けますので少々お待ちください」と声を掛け、自分が降り、ドアを開け、ドアを持ったまま全員を下ろし、最後にドアを閉めます。
タクシーの場合は降りる直前に料金を用意します。タクシーは自動で開きますので、全員が降りた後ですぐに追いつけるように支払はスムーズかつスピーディに済ませ、領収書は必ずもらいましょう。
案内される側になったら?
逆に招かれる側になったらどうでしょうか。
部屋に入るとき、エレベーターに乗る時、車に乗る時。案内していただいた方へ「すみません」「ありがとうございます」といったねぎらいの言葉を掛けてから入りましょう。出る時も同じくです。
豆知識
部屋に招かれた時には、多くの場合お茶が出ます。お茶かコーヒーどちらが?と聞かれる場合、これはどちらでも構いません。そこまで気にする必要はありません。上司と同伴の場合は同じものを頼むほうが相手も手間が省けますが、違うものを頼むからと言って常識を疑われる事はありません。
ただし、飲み物が出てきた時は、まずは手を付けないのが基本です。飲んでいない事に気付いたら相手が「どうぞ」と言ってくれるので、「頂戴します」と断ってから頂くようにしましょう。また上司が居る場合、その上司が手を付けてからにしましょう。よく飲み干す事はNGと勘違いしている上司もいますが、お茶は訪問への感謝の気持ち。おもてなしは最後まで頂戴するのが礼儀です。おかわりは無い事がほとんどですから、話が終わりかける頃にちょうど飲み干す程度のペースでいただいてください。
また、お茶が出ないからと言って「お茶を頂けますか?」などとは口が裂けても言えません。