第5問 下表は、各法的倒産手続についてまとめたものである。空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

ア A:会社更生手続 B:民事再生手続 C:破産手続 D:特別清算手続
イ A:破産手続 B:会社更生手続 C:民事再生手続 D:特別清算手続
ウ A:破産手続 B:民事再生手続 C:特別清算手続 D:会社更生手続
エ A:民事再生手続 B:会社更生手続 C:破産手続 D:特別清算手続
4つの項目の組み合わせを選ぶ問題ですが、最初に否認権から分類します。
否認権は抵当権を持つ側が、倒産手続を開始する前に行われた財産処分について、倒産手続後に待ったをかけられる権利。否認権を行使すると、財産は倒産に際し分配される財産に戻る。
否認権がないのは、協定案をつくり、債権者の同意の上に成り立つ特別清算のみです。つまりDは特別清算手続です。
あ、い、えがまだ残ります。
次に、相殺権の行使について、破産については、手続中でも手続後でも可能で、手続後であれば裁判所を通じて金銭の支払いをすれば担保抹消となる。よってCは破産手続。
あ、え がまだ残ります。
民事再生の場合、担保権者は優先的に権利行使できるので別除権者となります。
会社更生の場合、担保権者は更生担保権者となり、会社更生計画に従って弁済を受けます。
このことからえが正解となります。