未分類

第3問 業務等に利用する各種のアプリケーションプログラムの実行が円滑に行われるように、コンピュータには様々な仕組みが組み込まれている。しかし、コンピュータの種類によってそれらの仕組みの装備状況が異なり、機能にも能力差があるので仕組みの内容を理解することも必要である。

コンピュータの仕組みに関する以下の1〜4の記述と、その名称の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

1 主記憶装置の記憶領域において、実行中のプログラムが使用しなくなった領域のうち断片化したものを整理し、連続して利用可能な記憶領域を確保すること。

2 コンピュータが仮想記憶の仕組みを備えている場合、主記憶装置と補助記憶装置の間でデータの入れ替えを行うこと。

3 演算装置の処理能力に比べて大幅に処理が遅い装置に対するデータの入出力処理において、データを一時的に補助記憶装置等に保存して処理することで、コンピュータの処理効率を向上させること。

4 半導体の記憶装置を実装したハードディスクで、使用頻度が高いデータを半導体記憶装置に記憶させ、低速の磁気ディスクからの読み出し回数を減少させて処理の高速化を図ること。

まず分かりやすい4から行きましょう。
1問目でHDDとSSDの問題が出ましたが、今回のものはその違いを利用したシステムです。記憶装置に記録されている情報を取り出そうとするとき、メモリに保管されている情報を読み取るほうが、磁気ヘッドで保管場所へ移動して読み取るより早い読み込み速度を記録します。

そのため、よく利用するファイルをあらかじめメモリに一時保管させておくことで、磁気ヘッドでいちいち読み取らせる必要がなく、全体の処理の高速化が得られます。

しかし、この一時保管ファイルのせいで、元のデータを反映させずに一時保管ファイルを使用するケースがあります。インターネットをする際、スマートフォンなどでキャッシュを削除してください、と言われることがあるのはこのためです。よって4はキャッシングになります。

2については「入れ替える」とあるのがサービス問題で、これを英語でスワップということから、スワッピングだと判断できます。

3はCPUの処理能力を高速で維持するため、処理速度が遅い周辺装置についてはメモリがその役割を担うようにするというもの。
例えば反応が遅い周辺機器からの応答をCPUが待ち続けると、他の処理ができなくなるため、全体としての速度が落ちます。これを予防するため、高速処理ができるものを優先的にCPUが処理をし、周辺機器についてはメモリがそれを補う仕組みを取っています。よって3はスプーリングです。

さて、1のガベージコレクションですが、直訳ではゴミ集め、となります。使用しなくなったプログラムの領域にあるゴミを集めて、記憶領域を確保する、というものです。ただし断片化ファイルを削除しても、作業領域は飛び飛びで確保されることになるので、それでは高速化が足らない、というときには、コンパクションという圧縮作業をすることで、より広い連続した記憶領域を確保することができます。

ガベージコレクションには「連続した」という表記が使われないので、1はコンパクションだとわかります。

ガベージコレクションとコンパクションは説明文が似ているので注意が必要です。