第12問
インターネットを利用した電子メールが普及し、PC のみならず、スマートフォンやタブレット端末などの様々な機器で電子メールの送受信が行われている。各種 の機器で電子メールの送受信を行う場合、Web ブラウザ上の Web メール機能の利 用や、それぞれの機器に対応したメーラーと呼ばれる電子メールクライアントソフ トを利用する。その利用のためにいくつかの項目を設定することが必要な場合もあ るので、電子メールの設定の仕組みを理解することが望ましい。
電子メールの利用に関する以下の文章の空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
自社が管理する電子メールアドレスの送受信を Web ブラウザで行う場合は、【 A 】サーバに Web メール対応の仕組みを稼働させる Web メールインタフェースを追加する必要がある。 一方、PC、スマートフォンやタブレット端末などでメーラーを使用する場合は、各々の機種に対応したソフトウェアを入手し、メールを受け取る POP3 や IMAP サーバ お よ び メールを送信する【 B 】サーバのアドレスと【 C 】 を初めに設定する必要がある。またメールを暗号化して送受信したい場合には、【 D 】 に対応したメーラーを使用する必要がある。

メール設定に関する問題ですが、この知識は通常のウェブ運営にも役立ちます。
今回はサーバの話が多く出てきます。「メールサーバ」とひとまとめにされますが、その内容はいくつかの要素に分けられます。
送信するなら「SMTPサーバー」
受信するなら「POP3サーバー」
相手のIPアドレスを調べる「DNSサーバー」
複数端末でメール共有できる「IMAPサーバー」
こうしたサーバを使い分けることでメールの送受信や共有が可能になっています。
ポート番号というものは、インターネット上の車線規制のようなものです。送信メールはこのポート、受信メールはこのポート、インターネットはこのポート、時間の問い合わせはこのポート、というように、ポート番号ごとに用途が定められています。これはIANAという組織が管理していて、決められたポート番号以外でやり取りをしようとしても、出口が開いていないので通信ができません。
昨今インターネット上ではHTTPS化(常時SSL)をしようという動きが加速していますが、メールの世界でもこうしたセキュリティ強化は課題になっています。その一つがS/MIME暗号化です。
S/MIMEは電子署名付きEメールとも呼ばれたりしますが、メールを暗号化して送る、また暗号化されたメールのみをやりとりすることで、メール送受信での安全性を高めようとするものです。これには共通鍵が必要になります。
比較的新しい取り組みなので、S/MIME対応メーラーしか使えませんが、最近で言えばiPhoneにもこの機能は搭載されるなど、広がりは確実なようです。
正解はウとなります。