第14問
ものづくりにおいては、ロボット等の製造設備間の、IT の活用による「つながる」仕組みとそのセキュリティの実現が求められている。日本でも、一般社団法人 日本ロボット工業会が ORiN(Open Robot/Resource interface for the Network)を 策定して推進している。最新版は ORiN2 である。これに関する記述として最も適切なものはどれか。
ア ORiN2 は CAO を利用して、多様な制御装置や製造設備、各種アプリケーションを相互に接続する。
イ ORiN2 は、ソフトウェアとハードウェアの標準化仕様である。
ウ コネクタと呼ばれるインタフェースが制御装置のメーカ固有のインタフェースを変換するので、既存の制御装置のインタフェースをそのまま利用できる。
エ 通信プロトコルである e-CAP は、SOAP (Simple Object Access Protocol)を利用している。
工場内部の機械は、様々なメーカーがそれぞれの開発環境で作っています。開発ツールもvisualBASICやC++、Delphiなど様々あり、これらで作られたシステムを制御しようとすると、それぞれに特化した技術者が必要となります。
工場の機械は基本的に現場に合わせたオーダーメイドであり、似た動作をする隣あったアームであってもメーカーが異なれば制御方法も異なることも珍しくありません。これらを1つの仕組みで管理できるようにすれば開発工数削減にもつながり、管理者側も楽に作業が進められるメリットが出てきます。
この、様々なメーカー機器と開発・運用されるソフトウェアの中間に入るミドルウェアがORiN(オライン)です。
ORiN2ではCAO(CAOエンジン、CAOプロバイダ)を利用してアプリケーションとデバイスを相互接続しています。
システム管理部分となるアプリケーション側にはCAOエンジンが変換を、各デバイス制御装置側にはCAOプロバイダを配置することでインタフェース変換を可能にしています。さらに、CAPプロバイダを利用し、SOAP(Simple Object Access Protocol)を使用して,インターネット経由でオブジェクト間のリモートアクセスを実現しています。