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第16問
システム開発プロジェクトにおいて見積もりの方法として使われている CoBRA 法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア CoBRA 法では、工数の尺度として予算総額を用いる。

イ CoBRA 法では、変動要因の値の散らばり方を近似するのに、正規分布を用いる。

ウ 規模・工数の実績データが 10 件程度あれば、CoBRA 法を適用できる。

エ ファンクションポイントから CoBRA 法により、開発するシステムの規模を見積もる。

ソフトウェア開発において、ユーザー側とベンダー側、購入者側と開発者側には大きな隔たりがあることが多く、その主な要因となるのが開発コストに対する考え方の違いです。

開発者側にとっては、開発規模や工数などを予測して見積もりを出しますが、その多くは熟練者の勘任せなこともあります。購入者側は相場であったり過去の事例からおおよその額を見積もります。開発には同じ規模でもブレが生じるので、その妥当性をどう説明し、購入者に理解してもらうかは重要なことです。

その際の考え方として有効とされるのがCoBRA法です。
CoBRA法の優れたところは、熟練者の勘をその計算方法に取り入れていることです。

CoBRA法は、工数を求めるものですが、一般的に過去の事例から、開発規模における生産性を求めます。過去の事例を10件程度取り出し、そこから生産性を定量化します。

生産性が定量化できれば、それに今回の開発規模を掛け合わせれば、おおよその開発工数が出ます。次にその値に、3人程度の熟練した技術者が考える「ブレの大きさ」を予測してもらったものを計算に取り入れる方法がCoBRA法です。

なお工数の尺度として「人月」を用います。人月は1人で対応した場合の作業量を期間で表すもので、1人月は1人の作業者が作業して1ヶ月かかる、ということを意味します。この人月で注意すべき点は、1ヶ月を20日とするのか、30日とするのかという点です。