平成28年運営管理

製番管理方式の問題 | 運営管理H28-7

第7問 製番管理方式の特徴に関する記述として、最も適切なものはどれか。


ア 多くの製品に共通して使用する部品の発注に適している。
イ 継続生産における部品の数量統制に適している。
ウ 製造命令書の発行時に在庫中の常備品を引き当てることができる。
エ 納期変更や製品仕様の変更があった場合に、特定の部品の発注指示、生産指示などの変更が容易である。

製番管理方式

製番管理方式は生産方式の1つのやり方です。生産方式で有名なものに、ジャストインタイム方式がありますが、どうやって生産を管理していくか、という方法の1つです。

製番管理は1個1個に個別の製品番号を割り当てる意味ではなく、あくまでもオーダーを管理するための番号付けなので、オーダーNo.としたほうがイメージが持ちやすいでしょう。

製番管理は、生産量が少ない製品の管理に向いているもので、製造上、部品についても製番が割り振られるものの、それ自体を発注する際には使われません。また、1つのオーダーに関わるものに共通して紐付けされるもので、それ自体をもって数量管理をすることには適していません。

製番管理は製造開始時からオーダーに合わせて製番を割り当てるのが通常であるので、在庫を持つということは基本的にはしません。また1から作り上げるところから顧客に合わせた管理が始まるので、納期変更や製品仕様変更に伴う部品の変更があっても、比較的容易に行うことができます。

ジャストインタイム生産方式はトヨタ自動車が開発採用している生産方式で、全ての工程が「かんばん」と呼ばれる作業指示票によって回っています。かんばんが上がってきたらその分だけを生産して後工程に出荷するプル型システムです。

オーダーエントリー方式は、通常生産している同一製品に対して、特別仕様注文が入ったらそのうちの1つを割り当てて仕上げていく方法です。画一的な製品生産をしつつ、細かな顧客のオーダーにも対応できる方法です。

生産座席予約システムというものもあり、これは1日または特定の期間において、通常生産するものとは別に顧客のある製品の生産を割り当てて仕上げる方法です。通常生産枠と予約枠があり、予約枠は交通機関の座席指定のイメージであることからこの名前がつけられています。

通常生産をしつつ、顧客の納期を遅らせない方法として有効です。

エが正解となります。