平成28年運営管理

工数計画の問題 | 運営管理H28-11

第11問
工数計画およびそれに対応した余力管理に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 各職場・各作業者について手持仕事量と現有生産能力とを調査し、これらを比較対照したうえで手順計画によって再スケジュールをする。

イ 工数計画において、仕事量や生産能力を算定するためには、一般的に作業時間や作業量が用いられる。

ウ 工数計画において求めた工程別の仕事量と日程計画で計画された納期までに完了する工程別の仕事量とを比較することを並行的に進めていき、生産能力の過不足の状況を把握する。

エ 余力がマイナスになった場合に、就業時間の延長、作業員の増員、外注の利用、機械・設備の増強などの対策をとる。

工数計画

工数計画を立てる際に行う必要がある余力管理。

余力管理とは何か、という点の理解が求められる問題ですが、作業者や機械が今現在の作業に、どれほどの負担があるのか、または余裕があるのか、そのバランスを取ることで生産計画をしっかり守れる環境を作ろうよ、という目的です。

余力=作業能力ー負荷 で表されます。

生産を開始する際には、あらかじめ生産計画を立てますが、実際には機械不具合や不良分の再生産、オーダーキャンセルなどがあり、その通りに進まなくなることのほうが多いのです。

そこで、現有生産能力から現在の負荷を引いて余力を産出し、その大小で対策を講じて行く必要が出てきます。

余力がプラスだった場合は、現場で手待ちが発生しているということになるので、仕事を増やすことや人員を多部署へ移動させたり、前倒し生産をするなどが有効です。

余力がマイナスだった場合には、標準作業時間では終わらない生産量であるため、残業をしたり、作業者を増やす、または設備を変更するなどの対策が必要となります。

工数計画と実際の生産状況に差異が生じてきた時には、工数計画によって再スケジュールを行う事が必要となります。

よってアが不適切です。