第21問
2段階の直列工程で毎日 80 個の単一製品を製造する生産ラインを考える。製品 1個当たりの前工程での処理時間は4分、後工程での処理時間は5分であり、処理時間のバラツキは両工程ともに十分に小さい。また、前工程から後工程への中間製品の運搬ロットサイズは 10 個としている。80 個の製品の総生産時間を短縮するための方策に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 作業改善によって後工程での処理時間を短縮する。
イ 前工程と後工程での担当作業を見直し、生産ラインの編成効率を高める。
ウ 前工程と後工程の間の運搬ロットサイズを小さくする。
エ 前工程の入口と後工程の出口とを「かんばん」で結ぶ。
生産ラインについての解説
前工程で4分、後工程で5分かかっているので、前工程には手待ちが発生してしまっています。そのため、後工程での処理時間を短縮することでスムーズなライン作業が可能になりそう、という事が直感的に分かると思います。
前工程は毎日最初の20個はノンストップで作る事ができますが、その後は後工程の作業が完了するのを待ってから生産しなければなりません。
また工数の見直しも有効です。作業時間を、サイクルタイムと工数を掛けたもので割ると編成効率が出ますから、これを高めるのも有効な手段です。
ロットサイズを小さくすると手待ちの時間は無くなります。ただし在庫量の管理は徹底しなければなりません。
前工程作業が完了した製品にかんばんを付け、後工程がそれを受け取った段階で前工程にかんばんを返します。 前工程の出口と後工程の入口がつながるので、不適切なものはエとなります。