第43問
ある共同購入クーポンサイトで、出品数、購入条件、販売期間、取引成立量を限定し、高割引率を設定するフラッシュマーケティングを活用してクーポン(商品・サービス)を販売する場合、その期待する効果として、最も不適切なものはどれか。
ア 初回限定のトライアル利用商品の販売を通じた新規顧客の獲得
イ ソーシャルメディアでの情報拡散を通じた商品や店舗の宣伝
ウ 提供サービス閑散期における稼働率の上昇
エ リピーターの増大
フラッシュマーケティングは日常的に使われている

フラッシュマーケティングとは、24時間~72時間といった短期間だけ割引販売するというマーケティング手法です。
予告して行うものから、ゲリラ的に開催するものまで様々です。
消費者はお得感を感じやすくSNSなどの口コミを引き起こしやすく、またゆっくり考える余裕が与えられない事から購入に至りやすい。
反面、納得いかないまま購入をしてしまったり、詳細を知り得ないまま購入して後日トラブルになるなど、マイナスの面もあります。
共同購入でもっとお得感を演出
フラッシュマーケティングで脚光を浴びた仕組みとして共同購入があります。
共同購入によるクーポンは、一定数以上集まれば格安購入できるものから、人数限定でクーポンが発行されるものなどがあります。
ここ数年で注目度の高いキャンペーンとしてはAmazonタイムセールが該当します。
初回限定トライアル
初回限定トライアルは美容系、食品系の通販サイトで良く使われる手法です。
「初回の方に限り、通常3000円のところ480円」といった割引価格で誘引します。多くの場合、定期購入が条件となっており、キャンセル率が低いことから採算が合う仕組みになっています。
共同購入でも商品の魅力があり値段が安ければ、短期間で多くのユーザーを取り込む事ができるため親和性は高い。
口コミが生まれやすい
共同購入に関わらず、市場価格より安い商品が出回った場合、SNSを通じた口コミの拡散が起きやすい傾向があります。
ある程度市場価格が決まっており、それを大きく下回る価格を出すことが出来るのであれば、フラッシュマーケティングに必ずしも頼らなくても口コミを生み出すことが出来ます。
消費者に考える余裕を与えない
期間限定やカウントダウンタイマーなどにより、急いで購入するように仕向ける性質が強いので、旬ではない商品やサービスも販売数が上昇します。
ただし消費者にとって魅力がなければ、一定数成立することがないため、商品選定は重要になります。
フラッシュマーケティングはその場限りのセール
フラッシュマーケティングは1つの商材ではなく、複数の商材が一度にセール販売される事が多く、またその商材は直前まで知らされる事はありません。
またフラッシュマーケティングで購入する消費者は、商品よりも価格に反応して購入するため、リピーターの獲得には不向きです。
商品力があるものであれば、初回購入で継続購入するユーザーは出現しますが、それはあくまでも新規顧客の増大であり、リピーターの増大という事ではありません。
よって「エ」が間違いとなります。