第12問
無差別曲線は、一般に、原点に対して凸型をした右下がりの曲線である。しかしながら、その形状は消費者の好みなどによって変わることがある。下図のような形状の無差別曲線に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
解答群
ア Aさんは、喫茶店でコーヒーを1杯飲むとき、必ず角砂糖を1個だけ入れる。このとき、X 財をコーヒー、Y 財を角砂糖とした場合の無差別曲線は図のようになる。
イ Bさんは、発泡酒が大好きであるが、どのブランドでもよいと思っている。このとき、ある2つのブランドの発泡酒を X 財、Y 財とした場合の無差別曲線は図のようになる。
ウ Cさんは、ゴルフに興味があり、野球には興味がない。このとき、X 財をゴルフの観戦チケット、Y 財を野球の観戦チケットとした場合の無差別曲線は図のようになる。
エ Dさんは、その日の気分により、お昼におにぎりとパンのどちらかを選んで購入する。このとき、X 財をおにぎり、Y 財をパンとした場合の無差別曲線は図のようになる。
グラフから読み取れること
この問題はグラフの読み方を誤らなければすんなり解ける問題です。
今、U1,U2,U3の垂直な無差別曲線が与えられています。これは、Y財がどれだけ増えても満足度は上がらない、ということを意味しています。
アの問題では、コーヒー1杯に対して角砂糖が1個と与えられています。コーヒーをY財、角砂糖をX財とした場合、その効用は等しく増加していきます。
イの問題では、2つの発泡酒をX財、Y財とし、それぞれにこだわりが無いと言っています。しかしグラフはX財のみが一方的に増えていくので、このグラフから読み解けば、2つの発泡酒のうち1つは嫌いだということになります。
ウの問題では、X財をゴルフ、Y財を野球としています。ゴルフに興味があるのでゴルフ観戦するほど満足度が上昇しますが、野球観戦をしても満足度は上昇しません。
エの問題では、おにぎりとパンをどちらか選ぶので、同時に消費するものではありませんが、原点に凸のグラフになります。
以上よりウが正解となります。