平成29年経済学

需要の価格弾力性について | 経済H29-13

第13問
需要の価格弾力性は、価格の変化によって売上額に影響を及ぼす。需要の価格弾力性と価格戦略に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a 需要の価格弾力性が1より小さい場合、企業が価格を引き下げる戦略をとると、売上額は増加する。
b 需要の価格弾力性が1より小さい場合、企業が価格を引き上げる戦略をとると、需要が減少して、売上額も減少する。
c 需要の価格弾力性が1に等しい場合、企業が価格を変化させる戦略をとっても、売上額は変化しない。
d 需要の価格弾力性が1より大きい場合、企業が価格を引き下げる戦略をとると、売上額は増加する。

解答群
ア aとb イ aとc ウ bとd エ cとd

需要の価格弾力性の増減

需要の価格弾力性とは、需要量が価格に対してどう動くのか、ということです。需要曲線が垂直の場合は価格弾力性がゼロ、対して水平の時には、価格弾力性が無限大と表現します。

価格弾力性が1に等しい場合、需要曲線は価格が1下がる時に需要が1増える、という動きを意味します。

需要の価格弾力性が1より小さい場合、価格が1動いた場合に需要はそれより鈍い動きをしますから、傾きが急な需要曲線になります。価格を上げた場合、需要は減少しますが、減少幅は大きくないので売上高は減少しません。また価格を下げた場合、価格の減少、需要は増えますが、価格の影響面が大きいため売り上げは減少します。

1の場合は価格の増減と需要の増減が一致するので、売上額は変化せず、また1より大きい場合は売上額は増加します。

よってエが正しいとなります。